「文化祭で時代劇」というプロット案はだいぶ前にOKを貰っていたのですが、6ページでは尺が足りない気がしたため、いったん棚上げに。で、掲載ページ数が増えたこの機会に投入することにしました。
※読者の皆様のご支援のおかげで、前月号から当面は8ページ連載になりました。ありがとうございます!
文化祭の出し物となると、セットや小道具、内容などにもいろいろな制限・制約がありそうですが、あまり細かいことは気にせず、勢いとドタバタ感を優先しました。なので「この襖はどこから?」という疑問や、「中学生にあんな道徳上よろしくない演技をさせるなんて、教師は何をやってるんだ!」といった批判は脇に置いてもらえると助かります。
なお、町娘の衣装が着物(あの黒い掛け襟が付いたもの)ではなく浴衣なのは、悪代官の衣装代で予算を使い果たしたからでしょう。浴衣なら「家にある子は持ってきて!」と呼びかければ人数分揃えられそうですし。
浴衣の作画は、和服に一家言持つ妻の軽い指導が入るのでちょっと大変ですが、楽しいです。
ヒメみたいな垢抜けない子供でも、なんとなく色っぽく見えるのもいいんですよね。
さて、担当さんから指示されたセリフ修正についても少し触れます。
直しが入ったのは主にこの2か所。


どちらも女性を商品やモノ(在庫)と言い切ってしまっている点がNGだそうです。
自分でも微妙かなと思っていた箇所ではあるものの、経理を題材にしたマンガがここをソフトな表現に置き換えてしまうと面白味が半減するのでは…と担当さんに食い下がってみましたが、理路整然と説得されてしまいました。(もちろん納得していますよ)
4コマ漫画誌の読者さんならこういう表現も洒落で流してくれる気もしますが、不快に思われるリスクがある以上、避けるべきということですね。「蔑ろにする意図は無かった」という描き手の言い分は通用しませんから。
それよりも、「あ~れ~」シーンがすんなり通ったほうが自分としては意外でした。保護者も見る劇でこれはダメでしょ、と思いましたが、おおらかな学校のようです(笑)。
ちなみに当初の案では「あ~れ~」されるのは四宮さんだったのですが、彼女が石田君におとなしくクルクルされるわけないだろうと思って変更しました。
というわけで今回はおふざけ気味の回でしたが、妻によるといつもよりノリノリで描いていたそうです。
読者さんも「たまにはこんなのもアリかな」と楽しんで頂けていれば幸いです。

(おまけのボツ下描き)